東日本旅客鉄道株式会社 周遊割引乗車券発売規則 (昭和62年4月1日 東日本旅客鉄道株式会社 公告第8号・平成7年2月15日現行) 第1章 総則 (この規則の目的) 第1条 この規則は、北海道旅客鉄道株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社、西日本旅客鉄道株式会社、四国旅客鉄道株式会社及び九州旅客鉄道株式会社(以下これらを「旅客鉄道会社」という。)が指定する観光地を周遊する旅客に対し、旅客運賃の割引を行うことによつて、周遊旅客の利便と周遊旅行の増進とを図ることを目的とする。 (適用範囲) 第2条 旅客鉄道会社が指定する観光地を周遊する旅客に対する旅客運賃の割引その他の取扱いについては、この規則の定めるところによる。 2 この規則に定めてない事項については、別に定めるものによる。 (注) 別に定めるもののおもなものは、次のとおりである。 (1) 東日本旅客鉄道株式会社旅客営業規則(昭和62年4月東日本旅客鉄道株式会社公告第4号) (2) 東日本旅客鉄道株式会社乗車券類委託販売規則(昭和62年4月東日本旅客鉄道株式会社公告第10号) 3 前各項の規定によるほか、周遊船車券について、この規則に定めてない事項については、当該運輸機関の定める旅客運送約款その他これに類する定めによる。 (用語の意義) 第2条の2 この規則における用語の意義は、次の各号に掲げるとおりとする。 (1) 「周遊指定地」とは、別表第1号の第1号に掲げる観光地をいう。 (2) 「指定地駅」とは、別表第1号の第1号に掲げる周遊指定地内の旅客鉄道会社線駅及び指定地接続線又は経由社線の駅又は区間をいう。 (3) 「旅客鉄道会社線」とは旅客鉄道会社の鉄道、航路及び自動車線をいう。 (4) 「他運輸機関」とは、旅客鉄道会社以外の運輸機関(自家用自動車の有償による貸渡しを業とするものを含む。)をいう。 (5) 「発売機関」とは、東日本旅客鉄道株式会社乗車券類委託販売規則(以下「委託規則」という。)の定めるところにより、旅客鉄道会社が周遊割引乗車券及び周遊附随券の発売を委託したものをいう。 (6) 「指定地接続線」とは、別表第1号の第2号に掲げる旅客鉄道会社線駅から周遊指定地までの区間又は周遊指定地相互間の旅客鉄道会社線及び他運輸機関の区間をいう。 (7) 「経由社線」とは、別表第2号に掲げる区間であつて、主として旅客鉄道会社線と並行又は旅客鉄道会社線駅相互間を短絡する他運輸機関の区間をいう。 (8) 「周遊附随券」とは、周遊急行券、周遊指定券及び周遊特別車両券をいう。 (9) 「周遊急行券」とは、同時発売又は任意発売する自由席特急券、指定特急券、及び普通急行券をいう。 (10) 「周遊指定券」とは、一括発売、同時発売又は任意発売する指定席特急券、自動車急行券、指定特別車両券(急行・特別車両券(A)を含む。)、寝台券(急行・寝台券を含む。)及び座席指定券(急行・座席指定券を含む。)をいう。 (11) 「周遊特別車両券」とは、一括発売又は任意発売する自由席特別車両券(急行・特別車両券(A)を含む。)をいう。 (12) 「一括発売」とは、次に掲げるものをいう。 イ 普通周遊乗車券及び普通周遊乗車券の発売条件を構成するために必要な周遊附随券又は周遊船車券を一括して発売するもの ロ 北海道周遊乗車券(第3種)、四国周遊乗車券(第3種)及び九州周遊乗車券(第3種)の発売条件を構成するために必要な特定の均一周遊乗車券を一括して発売するもの (13) 「同時発売」とは、グリーン周遊乗車券を購入する場合に、旅客の希望によつて周遊附随券を同時に発売することをいう。 (14) 「任意発売」とは、次に掲げるものをいう。 イ 周遊割引乗車券を購入する場合又はこれを呈示した場合に、周遊附随券又は周遊船車券を旅客の希望によつて発売するもの ロ 特定の均一周遊乗車券を購入する場合又はこれを呈示した場合に、特定の均一周遊乗車券を旅客の希望によつて附加して発売するもの (15) 「周遊船車券」とは、他運輸機関の指定地接続線及び経由社線の区間に対して、発売機関において、当該運輸機関との契約により発売する乗車船券をいう。 (周遊割引乗車券の種類) 第3条 周遊割引乗車券の種類は、次の各号に掲げるとおりとする。 (1) 普通周遊乗車券 イ 一般周遊乗車券 ロ グリーン周遊乗車券 (2) 均一周遊乗車券 イ 一般用 (イ) 北海道周遊乗車券(第1種、第2種及び第3種) (ロ) 東北周遊乗車券(第1種及び第2種) (ハ) 信州周遊乗車券 (ニ) 北陸周遊乗車券 (ホ) 南近畿周遊乗車券 (ヘ) 北近畿周遊乗車券 (ト) 山陰周遊乗車券 (チ) 四国周遊乗車券(第1種及び第3種) (リ) 九州周遊乗車券(第1種、第2種及び第3種) ロ 特殊用 (発売の制限又は停止) 第3条の2 周遊割引乗車券、周遊附随券及び周遊船車券は、運輸上の都合により、その全部又一部について、発売の制限又は停止をすることがある。 (消費税課税の旅客運賃・料金) 第3条の3 この規則に規定する周遊割引乗車券、周遊附随券及び周遊船車券の旅客運賃・料金については、消費税法(昭和63年法律第108号)の定めによる消費税相当額を含んだ額とする。 (消費税免税の旅客運賃・料金) 第3条の4 消費税が免除される場合の旅客運賃・料金は、前条に規定する額に103分の100を乗じ、1円未満の端数を1円単位に切り上げた額とする。ただし、周遊船車券にあつては、それぞれの運輸機関の定めるところによる。 第2章 普通周遊乗車券 (発売条件) 第4条 旅客(グリーン周遊乗車券にあつては、夫婦で旅行する旅客に限る。)が、次の各号に定める条件によつて旅行する場合は、普通周遊乗車券及び周遊附随券又は周遊船車券を一括発売する。 (1) 旅客鉄道会社線、指定地接続線及び経由社線を利用して、別表第1号の第1号イにあつては2箇所以上、同表同号ロにあつては1箇所以上の周遊指定地を旅行する場合。この場合、周遊指定地への旅行は、関連する指定地接続線によつて、当該指定地駅まで乗車船することを必要とし、また、別表第1号の第1号に掲げる※印を附した指定地駅まで乗車船するとき又は指定地駅を始発駅若しくは終着駅とするときの当該周遊指定地は、周遊箇所数の条件には算入しない。 (2) 旅客鉄道会社線駅又は指定地接続線若しくは経由社線の駅を始発駅とし、その駅を終着駅として旅行する場合。ただし、始発駅と同一市町村内(東京都区内を含む。)に他の旅客鉄道会社線駅又は指定地接続線若しくは経由社線の駅がある場合は、その駅を終着駅とすることができる。 (3) 旅客鉄道会社線、指定地接続線又は経由社線(周遊指定地を周遊しないで、当該指定地接続線を利用する場合を含む。)の区間を連続して旅行する場合。 (4) 前3号による旅行を順路によつて行う場合 (5) 前各号によるほか、次に定める区間を旅客鉄道会社線(自動車線を除く。)、ジェイアールバス関東株式会社、ジェイアール東海バス株式会社及び西日本ジェイアールバス株式会社の東名、名神高速線並びに西日本ジェイアールバス株式会社の中国高速線を利用して旅行する場合。この場合の営業キロ及び運賃計算キロの計算は、旅客鉄道会社線にあつては、東日本旅客鉄道株式会社旅客営業規則(以下「旅客規則」という。)第14条、第14条の2、第69条から第71条まで及び第86条から第88条までの規定を適用又は準用するほか、各券片ごとに、1キロメートル未満の端数は1キロメートルに切り上げて合計するものとし、ジェイアールバス関東株式会社、ジェイアール東海バス株式会社及び西日本ジェイアールバス株式会社の自動車線にあつては、当該バス株式会社の定める営業キロによる。 イ 一般周遊乗車券を利用する旅客については、営業キロが200キロメートルをこえる区間 ロ グリーン周遊乗車券を利用する旅客については、特別車両又はA寝台を利用する区間の営業キロが200キロメートルをこえる区間 2 普通周遊乗車券を購入する旅客は、発売箇所に設備する周遊券購入申込書に必要事項を記入して、これを提出するものとする。 (2人以上の旅客に対する乗車券等の発売) 第4条の2 一般周遊乗車券及びこれと一括発売する周遊船車券は、旅客の希望によつて、同行の同一条件により旅行する旅客に対して、10人までを1券片で発売することがある。 2 グリーン周遊乗車券並びにこれと一括発売及び同時発売する周遊附随券は、同行の旅客に対して1券片で発行することがある。 3 2人以上の旅客が、指定地接続線において同一のレンタカー又はタクシーを利用する場合は、同行の旅客に対して、普通周遊乗車券及びこれと一括発売する周遊船車券を同時に発売する。 (発売箇所) 第5条 普通周遊乗車券並びにこれと一括発売及び同時発売する周遊附随券又は周遊船車券は、委託規則第6条第2項に規定する営業所(以下「営業所」という。)及び旅客鉄道会社が特に指定した駅において発売する。 (発売日) 第6条 普通周遊乗車券並びにこれと一括発売及び同時発売する周遊附随券又は周遊船車券は、駅又は営業所において有効期間の開始日の1箇月前以内の日から発売する。 第7条 削除 (旅客運賃及び料金) 第8条 普通周遊乗車券並びにこれと一括発売及び同時発売する周遊附随券又は周遊船車券の旅客運賃及び料金は、別に定める。この場合、普通周遊乗車券と一括発売及び同時発売する周遊附随券にあつては、旅客規則第57条の2及び同第61条の2に規定する乗継割引条件を具備する場合であつても、同条の規定は適用しないものとする。 (乗車券等の効力) 第9条 普通周遊乗車券及びこれと一括発売及び同時発売する周遊急行券、周遊特別車両券又は周遊船車券の有効期間は、1箇月とする。ただし、周遊船車券の有効期間は別に定めることがある。 (乗車券等の様式) 第10条 普通周遊乗車券並びにこれと一括発売及び同時発売する周遊附随券又は周遊船車券の様式は、別表第4号のとおりとする。 2 普通周遊乗車券並びにこれと一括発売及び同時発売する周遊附随券又は周遊船車券の様式は、前項の規定にかかわらず、旅客規則第223条に規定する特殊指定共通券(以下「特殊指定共通券」という。)の表面に「(遊)」の表示をして、これらに代えることがある。この場合、周遊附随券として発売するときには、「(寿)」の表示も併せて行うものとする。 (乗車変更の取扱い) 第11条 旅客は、普通周遊乗車券並びにこれと一括発売及び同時発売した周遊附随券の乗車変更の取扱いを請求することができない。ただし、旅行開始前に限り別に定めるところにより、一部の行程の変更の取扱いをすることがある。また、普通周遊乗車券については、旅行開始後であつても、旅客規則第249条第1項第3号に規定する経路の変更の取扱いをすることがある。 2 普通周遊乗車券を所持する旅客が、前項ただし書に規定する経路の変更の取扱いを申し出た場合は、旅客規則第249条第2項の規定にかかわらず、当該変更区間(変更区間が2区間以上あるときで、その変更区間の間に原乗車券の区間があるときは、これを変更区間とみなす。)に対する無割引の普通旅客運賃と、原乗車券の変更開始駅以後の不乗車船区間に対する無割引の普通旅客運賃とを比較し、不足額は収受し、過剰額は払いもどしをしない。 第12条 削除 (一部人員の減少又は一部区間の不乗の取扱い) 第13条 第4条の2第1項の規定によつて、2人以上の旅客に対して1券片をもつて発売した一般周遊乗車券及びこれと一括発売する周遊船車券を所持する旅客が、人員の一部が減少したため、又は一部の人員が一部の区間を乗車船しない事由によつて、旅客運賃の払いもどしを請求する場合は、当該券片をその発駅に差し出して、相当の証明を受けなければならない。 2 グリーン周遊乗車券及びこれと一括発売した周遊特別車両券を所持する旅客については、同行旅客のうち1人だけについて、全部又は一部の区間を乗車船しない事由による旅客運賃及び料金の払いもどしの取扱いをしない。 (旅客運賃及び料金の精算箇所並びに払いもどしの証明の取扱い) 第13条の2 普通周遊乗車券並びにこれと一括発売及び同時発売する周遊附随券又は周遊船車券の旅客運賃及び料金の払いもどしは、これを発売した箇所に限つて取り扱う。ただし、乗車変更をして概算額を支払つた場合の旅客運賃及び料金の精算については、営業所以外の旅客規則所定の旅行終了駅においても取り扱う。 2 旅客は、区間変更の取扱いにより概算額を支払つた場合の旅客運賃の精算を、前項の規定により発売箇所に請求する場合には、当該券片に対して旅行終了駅で旅行を終了したむねの証明を受け、これを提出しなければならない。 (旅客運賃及び料金の払いもどし) 第14条 普通周遊乗車券並びにこれと一括発売及び同時発売する周遊附随券又は周遊船車券を所持する旅客が、旅行開始前に、旅客運賃及び料金の払いもどしを請求した場合は、次の各号に定めるところにより取り扱う。この場合、旅客は、全券片を一括して払いもどしの請求をしなければならない。 (1) 普通周遊乗車券 旅客規則第271条の規定により旅客運賃の払いもどしをする。この場合の手数料は、1冊(第4条の2の規定により2人以上の旅客に対して1券片をもつて発売したものにあつては、1人。以下手数料の計算方について同じ。)について210円とする。 (2) グリーン周遊乗車券と一括発売及び同時発売した周遊急行券又は周遊特別車両券 旅客規則第272条の規定により急行料金及び特別車両料金の払いもどしをする。この場合の手数料については、前号後段の規定を準用する。 (3) グリーン周遊乗車券と一括発売及び同時発売した周遊指定券 旅客規則第273条の規定により、料金の払いもどしをする。 (4) 周遊船車券 当該運輸機関の定めるところによる。この場合の手数料は、1券片について100円(航空機利用の券片にあつては、410円)とする。 (注) 周遊船車券に対する船便取消料等は、当該運輸機関の定めるところにより、別に収受する。 2 普通周遊乗車券並びにこれと一括発売及び同時発売する周遊附随券又は周遊船車券を所持する旅客が、旅行開始後に、旅客運賃及び料金の払いもどしを請求した場合は、次の各号に定めるところにより取り扱う。この場合、旅客は、未使用区間の券片を一括して払いもどしの請求をするとともに、払いもどしをする券片中に、旅行開始後に旅行を中止した場合で、乗車船しない区間の営業キロが100キロメートルをこえる普通周遊乗車券の券片があるときは、これを旅行中止駅に差し出して、旅行を中止した旨の証明を受けなければ、当該券片についての払いもどしを請求することができない。 (1) 払いもどしをする券片区間を除いたその他の区間だけで、第4条第1項第1号から第3号までに規定する発売条件を満たしている場合は、次に定める額の合計額の払いもどしをする。 イ 普通周遊乗車券 旅客規則第274条の規定によるほか、次に定める額の合計額。この場合の手数料は、1冊について210円とする。 (イ) 全区間を乗車船しない券片 当該券片に対するすでに収受した旅客運賃 (ロ) 一部区間を乗車船した券片 当該券片に対するすでに収受した旅客運賃から、次に定める額を差し引いた残額 a b以外の場合は、すでに乗車船した区間の普通旅客運賃を当該券片に適用した割引率により割引し、旅客規則第74条に規定する端数整理(以下「端数整理」という。)した額 b 当該券片が、旅客規則第29条第2項に規定する学校学生生徒旅客運賃割引証を提出し、第8条に規定するところにより学生割引(以下「学生割引」という。)を行つたものであつて、すでに乗車船した区間の営業キロが100キロメートルまでのときは、その乗車船した区間の普通旅客運賃を2割引し、端数整理した額 ロ グリーン周遊乗車券と一括発売及び同時発売した周遊急行券又は周遊特別車両券 イの規定を準用して計算した額 ハ グリーン周遊乗車券と一括発売及び同時発売した周遊指定券 未使用の券片について、前項第3号の規定により計算した額 ニ 周遊船車券 イの規定を準用するほか、前項第4号の規定により計算した額 (2) 前号以外の場合は、同号の規定により計算した払いもどし額から、普通周遊乗車券並びにこれと一括発売及び同時発売した周遊附随券(寝台券及び自動車急行券を除く。)にあつては、すでに収受した旅客運賃及び料金の2割相当額、周遊船車券にあつては、すでに収受した旅客運賃の1割相当額を端数整理した額を差し引いた残額の払いもどしをする。 (傷痍疾病、運行不能等による旅客運賃及び料金の払いもどし) 第15条 普通周遊乗車券並びにこれと一括発売及び同時発売した周遊附随券又は周遊船車券を所持する旅客が、傷痍疾病、運行不能等により旅客運賃及び料金の払いもどしを請求した場合は、普通周遊乗車券及び周遊附随券にあつては旅客規則第278条、同第282条、同第289条、同第290条及び同第290条の2の規定により、周遊船車券にあつては当該運輸機関の定めるところにより取り扱う。この場合、旅客は、旅行を中止した券片をその旅行中止駅に差し出して、旅行を中止した旨の証明を受けるとともに、無賃送還の取扱いを受けたときは、その送還を終つた駅において無賃送還を受けた区間の証明を受けなければならない。 2 前項における傷痍疾病等による払いもどし手数料は、普通周遊乗車券及び周遊附随券にあつては旅客規則第278条を、周遊船車券にあつては前条第1項第4号の規定を準用する。 第3章 均一周遊乗車券 (発売条件) 第16条 均一周遊乗車券は、旅客が、別に定める都市内の駅(以下「発地帯」という。)から往路及び復路とも旅客鉄道会社線又はジェイアールバス東北株式会社、ジェイアールバス関東株式会社、ジェイアール東海バス株式会社、西日本ジェイアールバス株式会社及び中国ジェイアールバス株式会社(以下これらを「JRバス会社」という。)の自動車線(以下これらを「JR自動車線」という。)を利用して、北海道、道南地方、東北地方、南東北地方、信州地方、北陸地方、南近畿地方、北近畿地方、山陰地方、四国、九州若しくは九州北地方又は別に定める地域(以下これらを「自由周遊区間」という。)を周遊する場合に発売する。 2 前項の規定にかかわらず、北海道周遊乗車券(第3種)、四国周遊乗車券(第3種)及び九州周遊乗車券(第3種)については、旅客が北海道、四国又は九州への往路及び帰路又は往路若しくは帰路のいずれかを旅客鉄道会社線又は経由社線を利用する場合に発売する。この場合、当該経由社線の空港、港若しくは駅が始発又は終着となるときは、当該空港等を始発又は終着駅とみなして取り扱う。 3 特殊用均一周遊乗車券は、旅客が別に定める発地帯から旅客鉄道会社線又はJR自動車線を利用して、別に定める自由周遊区間を周遊する場合に発売する。 4 均一周遊乗車券を購入する旅客には、発売箇所に設備する周遊券購入申込書に必要事項を記入のうえ、これの提出を求めることがある。 (注) 第1項の自由周遊区間のうち、道南地方、東北地方、南東北地方、信州地方、北陸地方、南近畿地方、北近畿地方、山陰地方及び九州北地方の範囲は、次のとおりとする。 (1) 道南地方 函館本線函館・白石間、千歳線及び室蘭本線長万部・沼ノ端間にかこまれた地域並びに海峡線、江差線及び室蘭本線東室蘭・室蘭間 (2) 東北地方 磐越東線、磐越西線、信越本線新津・新潟間以北の本州内(海峡線中小国・津軽今別間を除く。)及び只見線会津若松・只見間(同範囲のジェイアールバス東北株式会社の自動車線を含む。) (3) 南東北地方 信越本線新津・新潟間、白新線、羽越本線新発田・坂町間、米坂線、奥羽本線米沢・天童間、仙山線、東北本線岩沼・仙台間、常磐線いわき・岩沼間、磐越東線及び磐越西線にかこまれた地域並びに東北本線仙台・松島間及び岩切・利府間、左沢線、仙石線仙台・松島海岸間及び只見線会津若松・只見間(同範囲のジェイアールバス東北株式会社の自動車線を含む。) (4) 信州地方 中央本線小淵沢・塩尻間、小海線小淵沢・小諸間、篠ノ井線塩尻・篠ノ井間及び信越本線小諸・篠ノ井間にかこまれた地域(同範囲のジェイアールバス関東株式会社の自動車線を含む。)並びに飯田線中井待・辰野間、中央本線塩尻・中津川間、大糸線松本・北小谷間、信越本線軽井沢・小諸間及び篠ノ井・妙高高原間、飯山線豊野・森宮野原間並びにジェイアールバス関東株式会社の高遠線、高峰高原線及び菅平線 (5) 北陸地方 北陸本線敦賀・糸魚川間、越美北線、七尾線、城端線、氷見線、富山港線、大糸線平岩・糸魚川間及び西日本ジェイアールバス株式会社の名金線(福光以北に限る。)の区間 (6) 南近畿地方 関西本線名古屋・JR難波間以南(日根野・関西空港間を除く。同範囲の西日本ジェイアールバス株式会社の自動車線を含む。) (7) 北近畿地方 福知山線三田・福知山間、小浜線、播但線寺前・和田山間、山陰本線京都・鳥取間、舞鶴線及び西日本ジェイアールバス株式会社の若江線上中・小浜間、小浜・小浜新港間、園篠線並びに園福線 (8) 山陰地方 山陰本線綾部・長門市間及び長門市・仙崎間、舞鶴線及び境線並びに山陰本線鳥取・江津間、因美線、姫新線東津山・新見間、播但線新見・備中神代間、芸備線備中神代・三次間及び三江線にかこまれた地域内(同範囲の中国ジェイアールバス株式会社の自動車線を含む。) (9) 九州北地方 鹿児島本線熊本・宇土間、三角線、長崎本線及び豊肥本線以北の九州内 (均一周遊乗車券及び周遊船車券の任意発売) 第17条 旅客が、北海道周遊乗車券(第1種及び第2種に限る。)又は信州周遊乗車券(別に定める発地帯用のものに限る。)を購入する場合又はこれを呈示した場合は、次の各号に掲げる均一周遊乗車券を任意発売する。 (1) 北海道周遊乗車券(第1種及び第2種に限る。)を利用する場合は、十和田を周遊できる均一周遊乗車券 (2) 信州周遊乗車券を利用する場合は、豊橋・中津川間を周遊できる均一周遊乗車券 2 旅客が、均一周遊乗車券を購入する場合又はこれを呈示した場合は、当該均一周遊乗車券の自由周遊区間内並びに第20条に規定する乗車船経路に接続する指定地接続線及び経由社線に対する周遊船車券を任意発売する。 (発売箇所) 第18条 均一周遊乗車券は、それぞれの発地帯用のものを当該発地帯内に所在する営業所並びに旅客鉄道会社が特に指定した駅及び営業所(JRバス会社の駅を含む。)において発売する。 2 前条第2項の規定により任意発売する周遊船車券は、旅客鉄道会社が特に指定した駅及び営業所において発売する。 (発売日) 第19条 均一周遊乗車券の発売日については、第6条の規定を準用する。 (種別) 第19条の2 均一周遊乗車券の種別は、一般用及び学生用とする。 2 均一周遊乗車券は、旅客が全区間について同一種別の均一周遊乗車券を利用する場合に限つて発売する。 (旅客運賃、有効期間及び乗車船経路) 第20条 第16条第1項から第3項まで及び第17条第1項の規定により発売する均一周遊乗車券の旅客運賃、有効期間及び発地帯の旅客鉄道会社線駅と自由周遊区間の入口の駅との区間の乗車船経路は、別に定める。 2 旅客が、旅客規則第29条第2項に規定する学校学生生徒旅客運賃割引証を提出した場合の均一周遊乗車券の旅客運賃は、学生用旅客運賃とする。 3 第17条第2項の規定により発売する周遊船車券の旅客運賃は、別に定める。 (乗車券等の構成) 第21条 均一周遊乗車券は、A券片とB券片との2券片によつて構成したものとする。 2 前項の規定にかかわらず、北海道周遊乗車券(第3種)、四国周遊乗車券(第3種)及び九州周遊乗車券(第3種)については、次の各号に定める券片によつて構成するものとする。 (1) 発地帯から自由周遊区間の入口の駅までのもの S券片又はX券片 (2) 自由周遊区間のもの D券片 (3) 自由周遊区間の入口の駅から発地帯の駅までのもの T券片又はY券片 (注) 当該旅行に必要な券片のほかに、別に定める総括券を添付する。 3 第17条第1項の規定より発売するものは、次の各号に掲げる券片を、前各項に規定する均一周遊乗車券に加えるものとする。 (1) 第17条第1項第1号に規定する場合は、C券片 (2) 第17条第1項第2号に規定する場合は、L券片 第22条 削除 (乗車券等の効力) 第23条 次の各号に掲げる均一周遊乗車券の券片は、当該各号に定める場合に限つて有効とする。 (1) A券片は、発地帯の旅客鉄道会社線駅又はJR自動車線駅から自由周遊区間内の旅客鉄道会社線区間又はJR自動車線区間の最初の下車駅までの区間を指定された乗車船経路によつて片道1回乗車船する場合 (2) B券片は、自由周遊区間内の旅客鉄道会社線及びJR自動車線区間を乗車船する場合並びに自由周遊区間の旅客鉄道会社線駅又はJR自動車線駅から発地帯の旅客鉄道会社線駅又はJR自動車線駅までの区間を指定された乗車船経路によつて片道1回乗車船する場合。ただし、別に定める特殊用均一周遊乗車券を除き、自由周遊区間内の旅客鉄道会社線区間又はJR自動車線区間の乗車は、その経路は自由とし、乗車回数は制限しない。 (3) C券片は、好摩又は大館と青森又は浅虫温泉との区間(ジェイアールバス東北株式会社の十和田北線及び十和田南線経由)を片道1回乗車する場合 (4) D券片は、自由周遊区間内の旅客鉄道会社線区間を乗車する場合。この場合は、乗車経路は自由とし、乗車回数は制限しない。 (5) L券片は、豊橋・中津川間を指定された乗車経路によつて片道1回乗車する場合 (6) S券片は、発地帯から自由周遊区間の入口の駅までの往路の一部又は全部の区間について、経由社線によつて片道1回搭乗又は乗車船する場合 (7) T券片は、自由周遊区間の入口の駅から発地帯までの帰路の一部又は全部の区間について、経由社線によつて片道1回搭乗又は乗車船する場合 (8) X券片は、発地帯の旅客鉄道会社線駅から自由周遊区間の入口の駅までの往路の一部又は全部の区間(順路となる片道又は連続の区間となる場合に限る。)について、旅客鉄道会社線によつて片道1回乗車船する場合 (9) Y券片は、自由周遊区間の入口の駅から発地帯の旅客鉄道会社線駅までの帰路の一部又は全部の区間(順路となる片道又は連続の区間となる場合に限る。)について、旅客鉄道会社線によつて片道1回乗車船する場合 2 均一周遊乗車券を使用する旅客は、発地帯内の駅においては、途中下車をすることができない。 3 次の各号に掲げる均一周遊乗車券の券片は、当該各号に定める券片が伴う場合に限つて有効とする。 (1) A券片にあつては、未使用のB券片 (2) C券片にあつては、当該券面に記載されている番号のB券片 (3) S券片又はX券片にあつては、当該券面に記載されている番号の未使用のD券片 (4) D券片にあつては、当該券面に記載されている番号の未使用のT券片又はY券片 (5) L券片にあつては、当該券面に記載されている番号のB券片 4 均一周遊乗車券を使用する旅客は、その券面に表示された区間及び有効期間内に運転する普通急行列車の指定席以外の座席(特別車両の座席を除く。)を使用することができる。この場合、普通急行列車の特別車両の座席、寝台又は指定席を使用するときは、普通急行券・特別車両券(A)、普通急行券・寝台券又は普通急行券・座席指定券を購入しなければならない。 5 前項の規定によるほか、一般用均一周遊乗車券を使用する旅客は、その自由周遊区間内に限り、新幹線以外の線区の特別急行列車の指定席以外の座席(特別車両の座席を除く。)を使用することができる。 6 第17条第2項の規定により発売する周遊船車券の有効期間は、第9条第1項第1号の規定を準用する。 (乗車券の様式) 第24条 均一周遊乗車券の様式は、別表第7号のとおりとする。 (乗車変更の取扱い等) 第25条 均一周遊乗車券を使用する旅客は、乗車変更の取扱いを請求することができない。 2 前項の規定にかかわらず、北海道周遊乗車券(第3種)、四国周遊乗車券(第3種)及び九州周遊乗車券(第3種)を所有する旅客は、別に定めるところにより、一部の行程の変更の取扱いを請求することができる。この場合、変更手数料等は当該運輸機関の定めるところにより収受する。 第26条 削除 (旅客運賃の精算箇所) 第26条の2 北海道周遊乗車券(第3種)、四国周遊乗車券(第3種)及び九州周遊乗車券(第3種)の旅客運賃の払いもどしは、これを発売した駅及び営業所に限つて取り扱う。 2 第17条第2項の規定により発売した周遊船車券の旅客運賃の払いもどしは、これを発売した駅及び営業所の属する発売機関の駅及び営業所に限つて取り扱う。 (旅客運賃・料金の払いもどし) 第27条 均一周遊乗車券を所持する旅客が、旅行開始前に旅行を取りやめるときは、その構成する全券片が未使用の場合に限つて、旅客規則第271条の規定に準じて旅客運賃の払いもどしの取扱いをする。この場合の払いもどし手数料は、1冊について210円とする。ただし、S券片及びT券片については、第14条第1項第4号の規定を準用して払いもどし手数料及び取消手数料を別に収受する。 2 C券片又はL券片を所持する旅客が、当該券片の使用を取りやめる場合は、前項の規定を準用する。この場合の払いもどし手数料は、1枚について210円とする。 3 均一周遊乗車券を使用する旅客が、旅行開始後に旅行を取りやめる場合は、未使用の券片が有効期間内で、かつ、次の各号の1に該当する場合に限つて、旅客運賃の払いもどしの取扱いをする。この場合、北海道周遊乗車券(第3種)、四国周遊乗車券(第3種)及び九州周遊乗車券(第3種)を所持する旅客は、払いもどし条件に該当する旅行開始後のX券片又はY券片を旅行中止駅に差し出して、旅行を中止した旨の証明を受けなければ、払いもどしを請求することができない。 (1) A券片又はX券片及びS券片の旅行開始駅から自由周遊区間の入口の駅にいたる区間(C券片の好摩又は大館から青森又は浅虫温泉にいたる区間及びL券片の豊橋・中津川間を含む。)内の駅(A券片にあつては、入口の駅を除く。)で旅行を取りやめる場合 (2) 自由周遊区間内で旅行を取りやめる場合であつて、B券片が未使用の場合 (3) 前2号以外の場合であつて、T券片が未使用の場合 4 前項の規定によつて払いもどしをする場合の払いもどし額は、次の各号のとおりとする。 (1) 前項第1号の規定による場合は、すでに収受した旅客運賃から旅客が実際に乗車船した経路による乗車船区間に対する無割引の普通旅客運賃(第20条第2項に規定する学生用のものにあつては、すでに乗車船した区間について学生割引の条件を満たすときに限つて、旅客規則第92条の規定による学生割引の普通旅客運賃)に1冊について手数料210円を加えた額を差し引いた残額とする。この場合、S券片に対する手数料は、第14条第1項第4号の規定を準用して、払いもどし手数料及び取消手数料を別に収受する。 (2) 前項第2号及び第3号までの規定による払いもどし額は、別に定める。 5 第17条第2項の規定により発売した周遊船車券を所持する旅客が、当該券片の使用を取りやめる場合は、第1項の規定を準用する。この場合の払いもどし手数料は、第14条第1項第4号の規定を準用する。 (傷痍疾病・運行不能等による旅客運賃・料金の払いもどし) 第28条 均一周遊乗車券を使用する旅客が、旅客規則第278条に規定する傷痍疾病等の取扱い又は同第282条に規定する運行不能等による取扱いを受けた場合における旅客運賃の払いもどし額については、その都度旅客鉄道会社が定める。この場合、北海道周遊乗車券(第3種)、四国周遊乗車券(第3種)及び九州周遊乗車券(第3種)を所持する旅客は、旅行を中止した券片をその旅行中止駅に差し出して、旅行を中止した旨の証明を受けるとともに、無賃送還の取扱いを受けたときは、その送還を終つた駅において無賃送還を受けた区間の証明を受けなければならない。 (注) 経由社線について、運輸機関の都合による運行不能等の場合は、当該運輸機関の定めるところによる。 2 均一周遊乗車券を使用する旅客が、急行列車を利用し、又は利用しようとする場合において、当該急行列車が満員・遅延・運転中止等旅客の責任とならない事由により、旅客の希望する利用ができない場合であつても、旅客規則第282条の2及び第289条第2項に規定する取扱いをしない。 第29条 削除 第4章 周遊附随券の任意発売等 (周遊附随券の任意発売) 第30条 旅客が、周遊割引乗車券を購入する場合又はこれを呈示した場合は、周遊附随券を任意発売する。 (2人以上の旅客に対する周遊急行券及び周遊特別車両券の任意発売) 第31条 任意発売する周遊急行券及び周遊特別車両券は、第4条の2第1項の規定による普通周遊乗車券を発売するときに、10人までを1券片で発売することがある。 (発売箇所) 第31条の2 任意発売する周遊附随券は、営業所及び旅客鉄道会社が特に指定した駅(JRバス会社の駅を含む。)において発売する。 (任意発売する周遊附随券の効力) 第32条 任意発売する周遊附随券は、その券面表示事項にしたがつて乗車船する場合で、周遊割引乗車券と同時に使用するときに限り有効とする。 2 任意発売する周遊急行券及び周遊特別車両券の有効期間は、旅客規則第172条及び同第175条の規定にかかわらず、発売の日(有効期間の開始日を指定して発売するものにあつては、有効期間の開始日)から1箇月とする。ただし、均一周遊乗車券と任意発売する周遊急行券及び周遊特別車両券の有効期間は、当該均一周遊乗車券の有効期間と同一とする。 (任意発売する周遊附随券の様式) 第33条 任意発売する周遊附随券の様式は、委託規則第10条第2項に規定する様式の表面の余白に「(遊)」並びに周遊急行券及び周遊特別車両券にあつては「周遊割引乗車券と同時に使用されるときに限つて有効です。」の表示をしたものとする。この場合、第31条第1項の規定により2人以上の旅客に対して発売する場合は、表面に「一行何名」の表示をする。 2 前項の規定にかかわらず、任意発売する周遊附随券の様式は、特殊指定共通券の表面に「(遊)」の表示をして、これに代えることがある。 (一部人員の減少又は一部区間の不乗の取扱い) 第34条 第31条の規定によつて発売した周遊急行券又は周遊特別車両券を所持する旅客に対しては、第13条の規定を準用する。 (任意発売した周遊附随券の料金の払いもどし) 第35条 任意発売した周遊附随券を所持する旅客が、使用開始前に、当該料金の払いもどしを請求した場合は、旅客規則第272条及び同第273条の規定により取り扱うものとする。 (傷痍疾病、運行不能等による料金の払いもどし) 第36条 任意発売した周遊附随券を所持する旅客が、傷痍疾病、運行不能等により、当該料金の払いもどしを請求した場合は、旅客規則第278条、同第289条及び同第290条の規定により取り扱うものとする。 附則 この公告は、昭和62年4月1日から施行する。 (附則 以下省略) 別表第1号 (1) 周遊指定地及び指定地駅(内容省略) (2) 指定地接続線、関連ある周遊指定地及び運輸機関(内容省略) 別表第2号 経由社線(内容省略) 別表第3号 削除 別表第4号 普通周遊乗車券の様式(内容省略) 別表第5号 削除 別表第6号 削除 別表第7号 均一周遊乗車券の様式(内容省略) *表記について 本文中、次の部分が原文と異なっています。 ・「(遊)」←原文は○囲みの「遊」 [第10条・第33条] ・「(寿)」←原文は○囲みの「寿」 [第10条] ・「端数」←原文は「は数」(ただし「は」に傍点) [第4条・第14条] ・「傷痍」←原文は「傷い」(ただし「い」に傍点) [第15条・第28条・第36条] ・「搭乗」←原文は「とう乗」(ただし「とう」に傍点) [第23条]